マーケティング

企業の「売れる仕組み作りは記憶」にあった|【マーケ戦略】

広告を出しているのに、なぜか売上が伸びない──

SNSやWebサイトも整えたのに、自社の商品が知られていない──

そんな空回りしている感覚に、心当たりはありませんか?

それは、商品やサービスが記憶に残っていないことが原因かもしれません。


いま、消費者の選択肢は無限にあります。

情報が溢れる時代だからこそ、選ばれるには「記憶に残る仕組み」が必要です。

企業の「売れる仕組み作りは記憶」にあった

たとえば、こんな会話を想像してみてください。

・「神社といえば?」
・「着物レンタルと街歩きといえば?」
・「修学旅行の定番といえば?」
・「昔ながらの景観といえば?」
・「おすすめの観光スポットといえば?」

どれも違う切り口なのに、ある共通の場所が浮かびませんか?
——私は「京都」を思い出しました。

このように、ひとつのブランドや場所が、いくつもの「〇〇といえば」に結びついている状態

これこそが、マーケティングでいう「カテゴリーエントリーポイント(CEP)」の力です。

思い出してもらう入口を増やすことで、ふとした瞬間に選ばれやすくなる。

商品での仕組み作りは

これは地名の話だけに限りません。
商品でも、まったく同じことが言えるのです。

例えば、バルミューダのトースター

ただの“トースター”でありながら、あなたがこれを思い出すのは、きっとこんな場面ではないでしょうか?

  • 「パンを美味しく焼きたい人」
  • 「おしゃれな家電が欲しい人」
  • 「高級感あるライフスタイルを目指す人」

バルミューダは、パンを焼く家電という単純な立ち位置を超えて、

ココがポイント

朝の時間を心地よく演出するアイテム


として、ユーザの記憶に深く入り込んでいます。

機能だけでなく、体験そのものに価値をシフトさせたことで

競合と勝負をしないポジションを確立しました。
いわば、「トースターの枠を超えた戦略的ブランディング」です。

「〇〇と言えば」の記憶の数だけでは売れない

先ほどお話ししたとおり、
売れる商品・サービスには、「思い出してもらうための仕組み=カテゴリーエントリーポイント(CEP)」がたくさんあります。

でも、ここで大事なのは、数ははなくです。
むやみに「〇〇と言えば」を増やしても、かえってターゲットはぼやけてしまい

結局誰の心にも刺さらない商品ができてしまいます。

バルミューダのトースターが示した「勝てる場所の見つけ方」

バルミューダのトースターは、25,000円という高価格ながら爆発的に売れました。
その理由は、「パンを美味しく焼ける」以上の体験価値を提供したからです。

つまり、

  • 機能ではなく、朝を丁寧に楽しむという感性への提案
  • 他のトースターとは違う、「ライフスタイル」で戦った

これこそが、

ココがポイント

競合がいない場所=ブルーオーシャンで戦うマーケティングです。


「どんな〇〇と言えばを取るか」が重要

ただ思い出してもらうだけでは、足りないのです。
どんな記憶の中に入り込むかが勝敗を分けます。

だからこそ、カテゴリーエントリーポイント(CEP)を設計する際には、

  • 誰の頭の中に入りたいのか(ターゲット明確化)
  • どんな場面・気持ち・価値観に紐づけるのか(感情の結びつき)
  • 競合がいない、または少ないポジションかどうか(差別化)

この3つの視点を意識することが不可欠です。

まとめ

【マーケティング】「ターゲティングが大事」と言われる理由

2025/4/23  

こんな経験、ありませんか? それ、実は「内容が悪いから」ではありません。読まれない・響かない最大の原因は、誰に向けて書いているのかがぼんやりしていることにあります。つまり、「ターゲティング」ができてい ...

こちらの記事でもお伝えしておりますが


マーケティングにおいては、
・商品ができた後にターゲットを考える場合もあれば、
・商品を作る前にターゲットを考える場合もあります。

どちらがいいというわけではないですが、バルミューダは後者でしょう

明確なターゲティングと商品を作り終わってからの広報も素早く行うことができる

利点となります

既にある商品は価値の付け加え、新しく作る場合は作成前から考えるが
うまくいっているような気がします

競合がたくさんいる世の中で生存していくためには、知恵よりも
どれだけ考えられることできるか、かもしれません

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